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ムコ多糖症とは

ムコ多糖症について説明します。ムコ多糖は皮膚、骨、軟骨、靱帯のような結合組織を構成する物質のひとつでヘパラン硫酸やデルマタン硫酸、ケラタン硫酸等のグリコサミノグリカン(GAGと呼びます)から構成されています。そしてグリコサミノグリカンは複数の代謝酵素で分解されていますが、それらの酵素の活性が低下もしくは欠損するため種々のムコ多糖が組織内に蓄積することにより発症する疾患群です。

歴史

1919

Gertrud Hurler によりハーラー症候群として最初に報告されました。

1952

Harold Scheieが軽症型を報告しました。

1962

G. Brante による基質、ムコ多糖の分離と同定が行われました。

1965

シャイエ症候群が 最初にMPS 5として分類されました。

 

ハーラー症候群が MPS 1として分類されました。

1970s

欠損酵素がα-L-イズロニダーゼと判明し、シャイエ症候群が改めてMPS 1 として分類されました。

発症機序、分類

グリコサミノグリカンは複数の代謝酵素で分解されていますが、それらの酵素の働きが低下もしくは欠損するため種々のムコ多糖が組織内に蓄積することで発症する疾患群で、1型から9型まで分類されています。

ムコ多糖症1型は、GAGを代謝する酵素α-L-イズロニダーゼが遺伝子異常により活性低下もしくは欠損するため、ヘパラン硫酸やデルマタン硫酸が組織に蓄積し、発症します。

遺伝形式

遺伝形式は常染色体劣性遺伝形式をとります。

疫学

ムコ多糖症1型の発症率は1:100,000 1)といわれています。わが国でもこれまでに約50人の報告がされています 2)。

1. NEUFELD EF, MUENZER J: The Mucopolysaccharidoses. In: The Metabolic & Molecular Bases of Inherited Disease. Scriver CR, Beaudet AL, Sly WS, Valle D (Eds.)McGraw-Hill, New York, USA(2001):3421-3452.

2. 折居忠夫、ムコ多糖症の診断と治療、SRL宝函、27(2003),117~126

症状

ムコ多糖症1型ではムコ多糖の蓄積により関節拘縮、骨変形による特異な顔付き、閉塞性気道疾患にともなう再発性呼吸器感染症、心臓弁疾患、肝臓・脾臓腫大、精神運動発達遅滞など種々の症状が出現します。



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