
治療
酵素補充療法
ファブリー病治療の最終目的は、GL-3などの蓄積を減少させ、かつその蓄積を予防することです。酵素補充療法は酵素を外部から補う方法です。この方法により、疾患の進行を防ぐことが可能となります。
1970年代から、いろいろな方法でファブリー病の酵素補充療法が研究されてきましたが、1990年代に開発された遺伝子組換えヒトαガラクトシダーゼAを用いて、1998年米国ジェンザイム社はファブリー病の酵素補充療法の臨床試験を開始しました。その結果、その有効性および安全性が確認され、2001年には欧州で、2003年には米国で、遺伝子組換えヒトαガラクトシダーゼA(アガルシダーゼベータ)が承認、販売開始されています。日本国内においても、既に臨床試験で日本人における酵素補充療法の有効性・安全性が確認されており、2004年1月に輸入が承認され、同年4月から販売開始されています。
対症療法
症状管理
ファブリー病の症状の管理には、その症状から腎臓内科医、神経科医、皮膚科医、眼科医、循環器専門医、小児科医などの複数の診療科による管理が必要と思われます。
疼痛
ファブリー病では、痛みが最も身体を衰弱させる症状であり、痛みに対する薬物療法(カルバマゼピン、ジフェニルヒダントイン等)が行われますが、その効果は個人差がありさまざまです。水分摂取を増やし、気温や湿度の変化、肉体的消耗、精神的ストレスや疲労を避けることが有効と考えられます。
被角血管腫
被角血管腫は、美容上の理由からアルゴンレーザー療法で除去することが可能です。
心合併症
心合併症は、症状に応じて、ACE阻害剤、β遮断剤、利尿剤、強心剤等を使用した薬物治療や、バイパス術、ペースメーカー療法が実施されるケースがあります。
消化管症状
消化管症状は、低脂肪食などにより改善される場合があります。
腎合併症
腎合併症は、症状に応じて、食事療法や薬物療法、透析、腎移植などが実施されます。
脳血管合併症
脳卒中傾向のある患者には、経口抗凝固薬の予防的投与を実施することがあります。
その他
遺伝子治療やケミカルシャペロン療法など、現在研究開発中です。
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